シンママ図鑑 Vol.12 子どもに救われて  

北陸の元気なシングルマザーにインタビューをしていく企画「シンママ図鑑」

今回は、一緒にシンママ応援団のスタッフとして活動してくれている、ゆみさんにお話しを聞かせていただきました。

●離婚したのはいつですか?

一人娘が2歳の時に別居、3歳で調停離婚後、昨年2月(娘9歳)に元旦那が病気で他界

●離婚当時と今の仕事は?

離婚当時は契約社員で事務をしていました。 現在は福祉施設職員をしています。

当時の住居は?家探し方法なども教えてください。

実家に着の身着のまま転がり込みました。

●一番つらかった時期は?

元旦那の暴力に耐えていた日々が、一番辛い時期でした。同居の義父は見て見ぬふり、誰にも相談できず、子供から父親を奪ってはいけない、いつか変わってくれるとギリギリのところで信じて耐えていました。

●いつから楽になった?

元旦那が子供に手を出したことで、信じていたこと全てが一瞬で崩壊、即家を飛び出して、実家の母に泣きついた時に心が救われて楽になりました。そこからは『頼れる人、頼れる事は頼ってしまおう』と、母や姉、保育園の先生、会社の同僚、友達に別居したことを隠さずに話したことで、色々な面で助けてもらいました、、、一部には批判や哀れみの目もありましたが、、、 中でも一番助けられたのは、シンママ仲間でした。市町村の制度、使える施設やサービス等の情報を教えてくれたり、悩んだ時には、どんなに遅い時間でも相談にのってくれたりしました。今も本当に助けられてます。今までもこれからも、頼れる人、場所があれば大丈夫、乗り越えれると信じてます。

●子育てで気を付けていることは?

娘が生まれた時から守っているのが『嫌い』と絶対に言わない事、1日1回のハグ&『大好き』と伝えることです。 ついつい『悪いことする子キライ』と言いがちですが、言われた本人はすごく覚えていて、私自信がそのトラウマで精神的に病んだ時期がありました。その時の主治医から言われたのが、幼少期の愛情不足でした。母は不自由の無い生活を送らせることが愛情と言ってましたが、幼い子供には伝わるわけもなくて。 なので、娘には分かりやすい表現のハグ&大好きと言葉にすることで愛情を伝えてます。

●これからシングルマザーになる人に一言お願いします

これからシンママになる方へ3つの事をお伝えしよう思います。

①私と同じDVに悩んでいる人は、直ぐに自分と子供を守るための行動をしてください。『いつか変わってくれる』なんて日は来ません(あくまで自分の経験談)。

②1人でも多くの、信頼が出来て頼れる人に出会ってください。頼ることは、自分と子供が前に進むために必要なこと。『逃げ』でも『負け』でもありません。

③沢山の情報を集めて、今の自分に必要なものを取捨選択してください。使えるもの、貰えるものはどんどん活用してください。 シンママ応援団には、シンママの先輩、これからシンママになろうとしている仲間がいます。『どうしたらいいの?頼れる人なんていない、、、』と悩んでいたら、子供と一緒に、シンママ応援団へ顔を出してみてください。

その他、離婚の時や結婚生活を振り返りって。

離婚後に元旦那が他界した時に、遺族が娘だけだったので、未成年の娘の代わりに遺産や遺族年金の手続きをしました。 亡くなった事への悲しみはほとんどなく、逆に当時の辛かった時期を思い出して眠れない日が続きました。 そんな時に救ってくれたのが娘でした。 元旦那の死を伝えるか悩んだのですが、隠し通せる事でも無いので、『パパはこんな病気で、この日に亡くなったの』と、ありのままの事実を話しました。少しの沈黙のあと『そっか。わかったよ。あのね、友達にパパのこと聞かれても、何て答えていいか分からんかったけど、今度からは天国に逝ったって言えるわ』と娘が言った言葉に、元旦那の死を冷静に受け入れることが出来ました。子供の方が大人(笑)だと感じ、子供に救われた出来事でした。

ゆみさんだけでなく、どのお母さんもきっと子どもに救われたことはたくさんあると思います。

子どもと一緒に乗り越えてきたママたちがシンママ応援団にはたくさんいます。

そして、そんなママたちの応援をシンママ応援団は継続していきたいと思っています。

ぜひ、シンママ応援団開催のイベントなどにもお気軽にご参加下さい。

(記録:みほ)